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メキシコGPの知っておきたい豆知識
メキシコGPはエルマノス・ロドリゲスサーキットで開催されるF1レースですが、このメキシコGPや開催されるサーキットの様々な知識を知っておくとより深くこの1戦を見ることが出来ます。
まず、このエルマノス・ロドリゲスサーキットの名前の由来は、以前メキシコで活躍していたレーサーの名前からとられているということです。
1962年にこのサーキットが完成した時は、マグダレーナ・ミシウカという名前のサーキットでしたが、その年に行われたF1のノンタイトル戦で、地元期待の若手レーサー、リカルド・ロドリゲス選手が事故により帰らぬ人となってしまいました。
その追悼の意味を込めて、直後にリカルド・ロドリゲスサーキットと改名されました。
その後、1971年にリカルド・ロドリゲス選手の兄であるペドロ・ロドリゲス選手もここのノンタイトル戦で事故死してしまったことにより、2人の追悼の意味を込めて兄弟という意味のエルマノスという単語が使われ、今に至っています。
他にも、このエルマノス・ロドリゲスサーキットは、F1の公式戦が行われるサーキット、ひいてはカーレースが行えるように整備されたサーキットの中で1番標高が高い所にあるサーキットとしても有名です。
国土上標高が高い地点が多いメキシコですが、その中でも高い部類に入るこのサーキットは、F1が行われる舞台ではほとんどない亜寒帯に属しており、この1戦に臨むために各チーム頭をフル回転させてセッティングに臨んでいます。
他にも、このサーキットは野球場を改修して作り上げた個性的な作りになっているという特徴もあります。
他のサーキットではあまり例のない、360度全方位が観客席に囲まれている独特の空間は、特にレース後に表彰台に昇るレーサーにとっては会場全体の熱気が全身にまで伝わってくる格別の空間となっているようです。
このメキシコGPは、2度の中断から復活したという事でも有名です。
まず最初の1963年から1970年までの間に行われていた期間のメキシコGPが中断してしまうきっかけは、そのあまりにも加熱する人気が原因でした。
標高の高い地域にこのようなサーキットが出来たという物珍しさと迫力のあるレースが楽しめるなどの要因が重なり、急速に入場客が増加しました。
それに主催者側が耐えられなくなり、一度このメキシコGPは1970年に幕を下ろします。
しかし、再開して欲しいという熱意が実り、1986年から1992年にかけてメキシコGPは復活します。
2度目の中止を余儀なくされたきっかけは1992年、レース終了後に興奮した一部の観客がコース上になだれ込んでしまったという事故が引き金となりました。
それに加え、主催者側の資金難という悪い要因が重なってしまい、メキシコGPは2度目の中止に追いやられました。
そしてその後安全対策やサーキットの改修工事などが行われ、2015年に2度目の復活を果たし今に至ります。